実践事例
国語科における言語活動の指導と学習を支援するためのICTを活用した環境設定の取組―スイッチとデジタル教科書を活用してー
概要
対象児童は、両手が不自由で、教科書やノートをめくることが難しい。また、自力で座位を保持することが難しく、後傾した姿勢で学習をするため、手元を見ることができない。身体を大きく動かすことは難しいが、指先の細かい動きに関しては得意である。
学習面においては、表出できる語彙が不足しており、構成を考えてから十分な量の文章を書くことが難しいため、「言葉による見方・考え方を働かせ、言語活動を通して、正確に理解し適切に表現する資質・能力を身に付ける」ことを長期目標に設定して学習に取り組んでいる。
学習面においては、表出できる語彙が不足しており、構成を考えてから十分な量の文章を書くことが難しいため、「言葉による見方・考え方を働かせ、言語活動を通して、正確に理解し適切に表現する資質・能力を身に付ける」ことを長期目標に設定して学習に取り組んでいる。
算数科における数の理解促進と正確な解答への 支援の取組―VOCAアプリを活用してー
概要
対象児童は手や腕を動かそうとすると強く筋緊張が生じる。発語はリラックスしていても声を出しづらそうで、単語の最初の一文字を何とか発音する程度で円滑な伝達手段にはなっていない。コミュニケーションは好きで、豊かな表情の感情表現、視線で対象物に相手の意識を向ける、首を傾ける方向でYes/Noを伝えるといった手段で伝えている。
認知面では過去の出来事を順番に伝えたり、未来を予測した判断を伝えたりといったことができる。数は1~3の数字と数唱を理解できているが、4以上で曖昧になる。保存の概念は4個以上の対象物では間違えることがあることから、「1~3の数字と数唱のマッチングはできるが数量や順序の理解が不確
実であり、ものの数え方と量数の理解を促すこと」を目標に定め、取り組みを進めている。
認知面では過去の出来事を順番に伝えたり、未来を予測した判断を伝えたりといったことができる。数は1~3の数字と数唱を理解できているが、4以上で曖昧になる。保存の概念は4個以上の対象物では間違えることがあることから、「1~3の数字と数唱のマッチングはできるが数量や順序の理解が不確
実であり、ものの数え方と量数の理解を促すこと」を目標に定め、取り組みを進めている。
数学科における図形の性質や関係を 論理的に考察する力を育む学習―デジタル教科書とICT機器を活用してー
概要
対象学級は中学部1年生で、在籍生徒は男子3名、女子1名の計4名である。数学の授業は学年の目標・ 内容に準じて学習を進めている。一方で、上肢の動かしにくさにより筆記に時間がかかる、具体物を操作する経験が不足していることから内容の定着が難しい、視覚的な困難さにより図形の捉えが難しい等、 それぞれの生徒が学習上の難しさを抱えている。 ICT を教科指導の視点と自立活動の視点から活用し、資質・能力の育成に向けて、各教科の指導につ いて学校全体の指導力を高めていく必要がある。
社会科の歴史的分野の学びを深めるため情報を 効果的に調べまとめる学習 ―デジタル教科書を活用してー
概要
本児は、筋力低下を伴う進行性疾患である。書字は、座位では可能だが、筆圧が弱く、書字に時間を 要する等、学習に影響していた。臥位では教員が代筆した。また、筆記具の出し入れや消しゴムで文字 を消す、教科書のページをめくること等は、介助者に依頼して行うことが多かった。 タブレット端末については、3種類の入力方法(①タブレット用タッチペンでの記入、②キーボード を用いた文字入力、③音声入力)を習得していた。社会科の学習においては、地理的分野に比べて歴史的分野に苦手意識が見られた。時代区分や変遷、出来事等のイメージがもちにくく、聞き慣れない用語 も多いためと思われた。授業では写真や動画等の資料を活用したり、体験的な活動を行ったりすること で、学習内容への理解が深まり、主体的に取り組もうとする意欲が向上する様子が見られた。
保健体育科で実感を伴った活動を実現するための取組―IoT ブロックと連動したボッチャ装置を活用してー
概要
本校では、障害者スポーツの一つであるボッチャについて、ボールを握ることや投げることに困難さ のある生徒がいること、集団で行う際に各生徒の実態差が大きいことなどから、当初、ゲームとして成 立することは難しかった。あわせて、生徒一人ひとりの実態に合わせ、各担当教員が環境を調整したり 教材を工夫したりしようとする意識がまだ薄く、意識をもっている教員も具体的な手立てが見出しにく い状況であった。そこで、どの生徒も参加できる装置の製作を徳山高専に依頼し、センサー式のコント ローラや視線入力での操作など、様々なデバイスに対応したボッチャ装置を作成した。
数学科における座標系の考えと プログラミングを結び付け学びを深める取組―産業用ロボットアームを活用してー
概要
本校では、ICT活用について、特に徳山工業高等専門学校(以下:徳山高専)と緊密に連携しながら 様々な取組を進めている。その中で、普段の学習の発展として、徳山高専の先進的な技術に触れること のできる体験的な学習を定期的に実施しており、児童生徒からも保護者からも好評を得ている。この度、 徳山高専より、産業用ロボットアームを使った学習について提案をいただき、中学部生徒の数学科の学 習の中で活用することとした。中学部の生徒は、準ずる教育課程で学習しており、麻痺の影響で、両手 を使う作図等は苦手であるが、計算問題は得意としている。
自立活動や保健体育科の学習で主体的な動きを より引き出すための取組―インタラクティブな映像投影装置を活用してー
概要
本校は、3つの医療型障害児入所施設に隣接し、近隣には広島大学があるなど地域資源を活かした教 育活動の充実を図っている。 ICT活用における本校の課題は、「ICT推進のためのチェックリスト」の結果から、校内体制の維持 及び更なる向上の土台固めを意図して、より良いところを伸ばすよう、重点課題項目を「(カ)教員の 意識と校内の雰囲気①教員の積極性と熱意」とした。課題に対する具体的な方策としては、令和5年度 より「「つかえる」…ICTを試してみたくなる活用例の共有や機器操作体験の複数実施、活用相談体制 の再構築をする。」ことを推進することとした。オミ・ビスタ3は、令和5年1月から導入し、様々な学習活動に活用しており、その幅を広げている。
関数領域における 深い学びの実現を目指す数学科の指導-遠隔合同授業による学び合いの場を活用してー
概要
全国的な状況として、特別支援学校(肢体不自由)において小学校・中学校・高等学校の各教科を中 心とした教育課程で学ぶ児童生徒数は少ないため、特に児童生徒同士による「対話的で深い学び」を実 現するための環境が整いにくいという現状がある。本校においても、いわゆる準ずる教育課程で学ぶ児 童生徒が複数名在籍しているが、肢体不自由による経験の少なさや障害による認知特性の課題に加え、 人間関係の固定化が要因となって、視点の広がりにくさや学びの深まりにくさ、表現力の課題が見られ た。こうした中、本校は「遠隔合同授業マッチングサイト」を運営し、全国の肢体不自由特別支援学校 の児童生徒と本校の児童生徒を遠隔合同授業でつなぐことで、「主体的・対話的で深い学び」を実現す るための学習集団を確保し、その環境を整えるとことに取り組んでいる。また、遠隔合同授業を一つの 切り口とした授業改善を通して、学びの充実を図ることを目的とした。
コミュニケーション段階別縦割りグループでの 集団授業におけるICT機器活用推進のための取組
概要
このグループの生徒は食べることへの関心が高い生徒が 多く、食べたいものを購入する買い物学習を設定することで、不慣れな他者との会話であっても意欲的 に取り組むことができると考えた。最終的には自分の欲しいものを購入することを目標とし、その前段 階として教員にアンケートを取って買い物代行を積み重ねた。購入するもののアンケートを取りに行く 場面と、買い物学習時の店員とやり取りする場面でICT機器を活用した。初めは他のコミュニケーショ ンアプリやKeynoteを使った自作コミュニケーションボードを活用したが、iPad本体のアクセシビリ ティ機能に対応していること、外部スイッチでの操作が容易なこと、音声が合成音声もしくは録音音声 から選択できることから、DropTapを選択した。
算数科や社会科等の教科横断的な学習の中で
課題解決に必要な力を育む取組―プログラミングロボットを活用してー
課題解決に必要な力を育む取組―プログラミングロボットを活用してー
概要
本児は、全身性の不随意運動を伴う疾患がある。学習面では、文章を読んだり動画を見たりして、その大体の内容を理解できた。一方で意思の表出に難しさがあったため、どの教科においても教員の発問にYes-Noで答えることが多く、自分の考えをもつことや、自分で活動を計画していくことに弱さが見られた。表出手段が限られていることにより、本児の主体的な表出が少ないこと、また本児の学習評価が十分にできないことから、第3学年より積極的にICTを活用することとした。
